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「一日」の検索結果

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  1. 結婚式の代理出席で、元カレの席に座ったの表紙
    小説 · 2026-09-09

    結婚式の代理出席で、元カレの席に座った

    代理出席のバイト。今日の私は「新婦の高校の友人・佐藤ゆい」。一回二万円。 受付で席次表を見た。私の名前の横に「友人代表スピーチ」。聞いてない。 背中合わせの新郎側の席に、もう一つ、知っている名前があった。岸本涼。二年前に別れた元カレ。 式は止められない。バレたら全員アウト。 涼は私に気づいている。気づいているのに、言わない。乾杯のたびに、私を助ける。 十一時半の受付から、十七時半の二次会入口まで。嘘を一日、通しきれるか。

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  2. 事故物件に住んだら、家賃が下がり続けるの表紙
    小説 · 2026-09-09

    事故物件に住んだら、家賃が下がり続ける

    家賃三万円。相場の半分以下。理由は「前住人が室内で亡くなっています」。 金がない俺は、それでも契約した。不動産屋は言った。「家賃、下がりますよ、毎月」 入居した夜、玄関に見知らぬ女物の靴が一足あった。捨てても、翌朝には戻っている。 毎月一日、大家の手書きの通知で家賃は五千円ずつ下がり、そのたびに部屋の「同居の合図」が一つ増える。午前三時三分のインターホン。廃業したメーカーのプリン。カレンダーの十月十七日につけられた丸。 怖い。でも金がないので出られない。だから俺は、壁に「同居ルール」を貼った。 作:黒川レン

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  3. まだ聞こえるの表紙
    小説 · 2026-09-07

    まだ聞こえる

    二月に階段から落ちて、それきり目が開きません。動きません。声も出ません。聞こえてはいます。 この本に、見えたものは一つも書いてありません。書けるのは音と、触られた感じと、温度と、匂いだけです。時計は読めないので、時刻は音の順番から推し量ります。カーテンが順に開く音、車輪の一つが鳴る配膳車、詰所の申し送り、清拭の湯、掃除機。 二十七年タクシーに乗っていたので、窓の外の車の音から、どの道をどの時刻に走っているかは分かります。 吸引は一日に六回から八回。それが一番つらい。 指は動きません。まばたきで合図もできません。最後まで、伝わりません。 動けない人物の一人称。全十章。

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  4. 家の表紙
    小説 · 2026-09-07

    家

    語り手は一軒の家です。一九六六年十月に建てられ、六十年のあいだに四つの表札が掛かりました。岸辺、戸松、アグエロ、小田切。名前はそれだけしか知りません。表札と郵便物からしか分からないからです。 人の言葉の意味は分かりません。声は、音の高さと、速さと、間の長さとしてだけ届きます。だからこの本に鉤括弧は一つも出てきません。 分かるのは、自分の内部で起きたことだけです。北側の土台がシロアリに食われる音。一九八九年の台風で瓦が七枚。二〇一一年三月十一日十四時四十六分に大黒柱の仕口が二ミリずれて、戻らなかったこと。 一九九三年から九六年まで、誰も住んでいませんでした。その三年を、第五章まるごと使っています。 物(建物)の視点。全十章。

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  5. さかのぼるの表紙
    小説 · 2026-09-07

    さかのぼる

    二〇二六年四月九日、市役所。手続きは十二分で終わって、帰りは別々の電車に乗った。 この本は、そこから遡ります。第一章がいちばん新しく、第十一章がいちばん古い。最後の章は二〇一七年十一月十一日、亮が左下の親知らずを抜きに、汐里の働く歯科医院へ来た日です。会話は五分で、何も起きません。 読者は結末を先に知って読むので、伏線ではなく予感だけが書いてあります。「このときはまだ知らなかった」とは一度も書きません。 六枚組の皿は、遡るほど欠けていません。隣のケヤキは、遡るほど枝が細い。 逆行構成。全十一章。

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  6. 花火の日の表紙
    小説 · 2026-09-07

    花火の日

    打ち上げ一万二千発、人出およそ二十八万人、日中の最高気温三十四・八度。全十章が、この一日の中だけで起きます。 六人が、同じ三つの出来事に居合わせます。十六時四十二分にゲート前で老人が倒れたこと。十九時四十分に二十分だけ降った雨。二十一時一分に上がった二尺玉。 それが、章によってまったく違って見えます。警備員は「転倒一名」と無線で報告し、本人は転んだと思っており、たまたま近くにいた者だけが原因を見ています。誰も全体を知りません。矛盾はそのまま置いてあります。 六人が最後に集まる場面はありません。 同一日・複数視点。全十章。

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  7. 川の名前の表紙
    小説 · 2026-09-07

    川の名前

    八十一歳。特別養護老人ホームで、昭和三十三年八月十一日のことを話している。同級生の新開徹が学校の裏の川で溺れた日のことだ。 その話を、この本の中で五回する。五回とも細部が違う。歩いて行ったことになっていたり、自転車で行ったことになっていたり、もう一人いたことになっていたりする。本人は違いに気づかない。 六十三年、そう語ってきた。訂正する相手はもういない。 気にしているのは、罪ではなく、川の名前のほうだ。 全十章。

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  8. 火葬場で待つ犬の表紙
    小説 · 2026-09-06

    火葬場で待つ犬

    【短編小説/犯罪ミステリー】身寄りのない老人の火葬日、乾いた毛の犬が裏口へ現れる。赤い首輪の鍵が結ぶのは、数十年前の現金輸送車強盗と、老人が払い続けた動物病院の領収書。火葬技師の私は秘密を遺族へ返すべきか迷い、最後に鍵を自分の靴へ隠す。正しさより重いものを残す一日。

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